NPO法人の就職で気をつけることは?

社会問題の解決や仕事のやりがいを求めてNPO法人に就職や転職をした人たちが、就職後に悩みを抱えてしまうことがあるようです。
NPO法人で働きたいと思った時に気をつけることは、一体どんなことでしょうか?
就職してから困らないためにも、注意すべきポイントを整理してまとめてみました。

NPO法人に就職するとは

 NPOとは、営利を目的としない民間の組織のことです。
アメリカでは自己の経済的利益を目的としない団体という意味で使われ、病院や消費者団体なども含みますが、日本では主に「市民が主体となって自主的に活動する団体」を指して使うことが多いです。
さらにNPO法に基づいて、都道府県または指定都市の認証を受けて設立された法人の場合、NPO法人と呼びます。

NPO法人はすべてボランティアだと思っている人もいるかもしれませんが、NPO法人であっても報酬が出る団体もあり、会社に就職するのと同じように就職することが可能です。
社会を変えたいという思いや、仕事へのやりがいを求めて、一般的な会社や公的機関ではなくNPO法人への就職を希望する若者が増えてきました。
NPO法人に就職する際、何か気をつけることはあるのでしょうか?
メリットやデメリット、注意点をまとめましたので、参考にしてください。

NPO法人に就職するメリット

NPO法人に就職するメリットとして第一に挙げられるのが、やりがいです。
NPO法人はサービスの目的や目標がはっきりしているので、社会で役立っている、社会を変えることができる、などの実感を直接的に得ることができます
またサービス利用者からの距離が近く、直に感謝の声を聞くことが多いので、働くモチベーションにつながります。

2つ目のメリットは、自分の裁量で仕事を進めることができるという点です。
NPO団体は少人数で運営していることが多く、キャリアが浅い状態でも責任のある仕事を任されることが多いです。プレッシャーを感じるかもしれませんが、達成感や充実感を得ることができます。
大きな会社や公的機関では体験できない、自分を成長させることのできる環境であると言えます。

 NPO法人に就職するデメリット

反対に、NPO法人ならではのデメリットも存在します。

まず1つ目は、収入が少ないということ。
NPO法人は非営利団体であり、もともと必要以上の利益を得ることが難しい法人なので、必然的に収入も低くなってしまいがちです。
また、貧困対策を目的としたNPO法人などでは、サービスを提供してもお金を得ることのできない事業形態となっていることもあります。そういう場合は寄付や助成金などで事業を行うことになり、専従職員にも十分に給与が回らないということもあります。
そのような理由により、NPO法人の給与水準は一般的な企業に比べて低い傾向になっています

さらに、キャリアプランを描きにくいという問題もあります。
NPO法人をよく知らない場合、ボランティア組織だと思っている人も多く、NPO法人で働いている人にどのようなスキルがあるのか判断しにくいので、一般企業への転職が難しいようです。
さらにNPOは小規模な団体であることが多いので、給料が上がらない、福利厚生などの制度が整っていないなど、中小企業と共通のデメリットもあります。

NPO法人への就職で気をつけなければならないこととは

就職した後に後悔しないために、NPO法人に就職する際は以下のことに気をつけましょう。

 なぜNPO法人に就職したいのかを明確にする

自分のイメージだけでNPO法人へ就職すると、現実とのギャップに苦しむことがあります。
NPO法人で働きたいという漠然とした思いだけではなく、どんなNPO法人で働きたいのか、どのような社会貢献活動をしたいのか、やりたいことを明確にした上で就職することをおすすめします。

自分が描く人生設計とNPO法人で働くことがマッチしているかどうかを考える

日本ではNPO法人という組織の歴史は15年程とまだ浅く、まだまだ福利厚生や給与など、働く環境が整っていない状況です。
女性ならば、結婚・出産などの人生設計に伴い、どうやって働くかということも考えていく必要があります。
もちろん男性でも、収入やキャリア形成など、就職と人生設計は切り離せない問題です。
NPO法人の現状を知った上で、自分の人生設計と合っているかどうかを考えてみましょう。

違った形でNPO法人に関わるという方法も選択肢に入れる

NPO法人で働く意義や、人生設計との兼ね合いを検討した上で、NPO法人への新卒での就職や転職を諦めたとしても、違った形でNPOに関わることは可能です。
NPO法人の業務には、ボランティアや寄付会員、副業でのスタッフ参加など、さまざまな形で携わることができます。

一度はNPO法人への就職を諦めても、やはりNPO法人で働きたいという思いが強ければ、その時にまた転職することも可能です。一般企業など他の職種で経験したことは、NPO法人での業務にも必ず役に立ちます。

 まとめ

NPO法人への就職には、メリット・デメリット、両方の面があります。
せっかく就職しても、希望する業務以外もこなさなければならない、給与や休暇が少ないなど、自分の理想とは関係のないところで挫折してしまうかもしれません。
就職した後に後悔しないためにも、NPO法人で就職するということをきちんと調べた上で、自分の進路をしっかりと考えていきましょう。